[10日 ロイター] - 米ゼネラル・エレクトリック(GE)<GE.N>は10日、金融部門の大半を売却し、最大900億ドルの株主還元を行う方針を表明した。金融・製造業の多角経営から、産業部門により特化する。

GEはこの日、事業再編計画を発表。それによると、最大500億ドルの自社株買いや、今後2年間に約300億ドル相当の不動産資産を売るほか、GEキャピタル事業の売却も進める。

株主還元は、配当のほか500億ドルの自社株買いなどを組み合わせて行う。

自社株買いの規模は、アップル<AAPL.O>の900億ドルに次いで過去2番目の大きさだ。GEの発行済み株式は、1月31日時点で100億6000万株。同社は2018年までに最大20%減らして80億━85億株とする意向だ。

GEは、2750億ドル相当のGEキャピタル資産の売却を計画する。北米消費者金融部門、シンクロニー・ファイナンシャル<SYF.N>の分離・独立(スピンオフ)などを含む。

GEは、ジェットエンジンや医療機器、発電などの製品販売に直接関係する900億ドル相当の金融資産は維持する計画だ。

GEキャピタルの各部門をめぐって、この日の発表前に相当数の問い合わせが寄せられていると、GE側は説明した。

ブラックストーン<BX.N>やウェルズ・ファーゴ<WFC.N>は、GEキャピタル・リアル・エステート資産の大半を約230億ドルで買収することを確認した。

商業用不動産の売買としては、2007年にブラックストーンがエクイティ・オフィス・プロパティーズ・トラストを負債を含め390億ドルで買収した以降で最大の案件となる。

イメルト最高経営責任者(CEO)は、2018年までに産業事業の収益を全社の90%に高める意向を示した。同氏は以前、2013年の55%から、2016年までに75%へと引き上げる見通しを示していた。

同氏は「市場の状況、金融サービスの資産価値ともに好機を迎えている」と指摘。「これまであまり多くの買い手が現れない時期もあったが、現在は違う」とも述べた。

GEが金融部門への関与を縮小させる理由として、幹部らは複数の要因を挙げる。

1つには、金融危機以降、融資事業での資金供給が困難さを増した点だ。

また、GEキャピタルの事業規模や、融資ポートフォリオのリスクを踏まえて、同社がシステム上重要な金融機関という政府規制の対象に入った経緯もある。GEは、金融事業の規模を縮小するとともに、2016年に規制監督の対象除外を申請するとしている。

GEは、第1・四半期のリストラ関連の税引き後費用として約160億ドルを計上するとした。

GEはこれまでも、産業部門への経営資源集中を進めてきたが、今回金融部門をさらに大幅縮小する大胆な経営方針を市場は好感。GE株価は11%近く値を上げた。

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